会議室業務管理システム

ホテルの会場や貸し会議室の空き部屋状況の確認、食事の発注、当日の書類の配布や宅急便の到着、入口の看板に書く文言などホテルや貸し会議室の会場予約に関する業務は多岐に渡ります。また会場運営をできるだけ隙間なく効率よく運営し、見積を作って契約につなげるまでは担当者は相当の手間や苦労、ストレスが発生するものと思われます。責任者の責任感や注意力に依存する部分も多く、なかなか担当を簡単に変えられないなどがある傾向があるようですが、その部分も綿密な上流工程から要件定義を行って開発を行えば、業務のブラックボックスは無くなり、必ず誰にも分かりやすくなっていきます。

◆クライアントの状況

企業の研修や会議・セミナーの開催を支援するサービスを運営している企業からの依頼。事業再構築補助金を利用した新規事業として展開できるWEBサービスのプロトタイプの作成を行った。ホテルや貸し会議室運営における煩わしい管理業務を分かりやすくシンプルにするのが希望。

◆要求された要件

・保有している会場を自由に設定できるようにする。
・会場予約をシンプルかつスムーズにできるようにする。
・問い合わせが来た情報を一目瞭然で見えるようにする。
・問い合わせ番号を発行して、クリックすると詳細がわかるようにする。
・ステータスを「問合せ」「調整中」「仮予約」「本予約」の4つで行いそれぞれ変更可能にする。併せて会場予約のバーの色をそれに伴い自動で変更する。
・「追加情報」をコントロールするページをつける。
・「会場」の予約ページで長期予約ができるようにする。
・「参加者」を登録するページを用意する。
・各レストランと注文状況が共有できる「食事」ページを用意する。
・特殊な値引きに対応できるようにする。
・主要な会場や宿泊や備品レンタル情報が入力されれば、見積が自動的に作られるようにする。
・見積から請求書の作成を一発で行えるようにする。

◆主な機能

,会場情報ページから会場名を自由に入力できるページを用意しました。この会場名が会場の予約情報のページに反映されます。

会議室業務管理システム1

,会場予約をスムーズに行うために「利用会場予約」ページを設置。予約は空いている枠にクリックをすると自動的に登場。後は枠の両端を引き延ばして日時や時間を調整。入力の手間は無し。月と週で切り替えられるようにしました。会場を予約した時点で会場の費用をバックグラウンドで自動的に計算しています。その後見積に反映します。

会議室業務管理システム2

,全ての問い合わせを一覧で見れるように「問合照会」のページを設置。全ての問い合わせがステータス状況も含め一目瞭然で見える。問合番号は動的に自動で番号を排出しています。

会議室業務管理システム3

,「問合照会」の問合番号を押すと、その会場予約に関する詳細の情報が「申込情報」画面で見えるように設置。詳細に加え、各必要項目に情報が入力されれば情報を入れた人の名前と日時が自動的に記録されるようになる。これにより情報の聞き忘れ、入力し忘れを無くせる。またこの画面で「問い合わせ中」から「調整中」「仮予約」「本予約」「キャンセル」などのステータスの変更が可能。の一覧や詳細が見える。備品設定の変更も可能。

会議室業務管理システム4

,利用会場のページに「長期会場予約」ボタンを設置。展開先のページから「利用時間」「利用時間帯」「会場名」を選択すると、長期の会場予約が一発で登録される。

会議室業務管理システム5
会議室業務管理システム5-2

,「食事リスト」のページを設置。各レストランの朝昼夜特食の提供状況が一目瞭然で分かる。

会議室業務管理システム6

7,「宿泊リスト」のページを設置。日別の宿泊状況が一目瞭然で把握できる。

会議室業務管理システム7

,1~6を行えば見積書を自動で作成。値引き等対応した後、見積書ページから印刷ボタンを押すと見積書が作成できる。

会議室業務管理システム8
見積書1
見積書2

,OKをもらった見積書をすぐに請求書にすることができる。インボイス対応(適格請求書)に対応済。社印をシステムに登録すれば印字可能にしました。

会議室業務管理システム9
請求書1
請求書2

◆制作後記

研修会場や貸し会議室のバックの管理業務がとても面倒で複雑化しているのが上流工程時点で判明していましたが、時を同じくしてインボイス対応も重なりかなり大掛かりな開発となりました。ホテルや貸し会議室の運営母体が自社の会場の予約状況が即わからないことや、備品のレンタルや宿泊を含めて見積や請求書の作成に非常に苦しんでいたようですが、これで大幅に工数はカットできると思います。今までは担当者の責任や集中力に依存していた点も多かったと思いますが、何重にも同じ情報を入力することなく、様々なページに情報が反映されていくので、今まで起きることが多かったであろうヒューマンエラーもほぼ無くなると想定します。システムを利用する担当者それぞれにログインIDを持たせ、それぞれがいつ業務を行ったか?を自動的に記録していく機能も何気にポイントが高いと思います。システムを今後拡張しやすいように随所に工夫を凝らしたので、今後のニーズから更に機能を追加していけばさらに便利なシステムになると思います。