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トゥ・カイチーは台北の有名フランス料理店”フィガロ・キュイジーヌ”のシェフ。副料理長の座を賭けての料理対決を控えた彼女は、路地裏のフランス料理店で”ルイス”という料理長の作った料理に感銘を受けるが、店を出た際にバイクと衝突して腕をケガしてしまう。ケガを押して料理対決に臨むカイチーの相手は、フランスに滞在していた美人シェフのチェン・ラーシュエン。2人が実力を発揮する中、料理長は実習生のフー・ズージエに審判の大役を命じるのだった…。

料理対決に負けて副料理長になれなかったカイチーは、ヤケ酒をあおり泥酔してしまう。カイチーのあとをつけていたズーチエは彼女を介抱し家に送ると、なんとカイチーを”ママ”と呼ぶ男の子が現れる。その子は亡き姉の子、シャオイーだった。翌朝、カイチーは母親にシャオイーを家に返すよう伝える。店で働き始めたズージエは、担当を決めるため試しに料理を作らされることになる。見事な腕前を披露するズージエだったが、自分の正体がバレては大変だと考え…。

カイチーはシャオイーを父親のもとに帰そうとするが、身勝手な父親を見て、自分がシャオイーを育てると決心する。ズージエが同じマンションに住んでいると知ったカイチーは、なれなれしくするなとズージエに忠告するのだった。そんな折、店のキャビアが足りないことが発覚。ラーシュエンは、カイチーとズージエにキャビアの調達を命じる。キャビアを分けてもらうため、ズージエはカイチーを連れて友人の経営するレストランに向かうが、そこはカイチーが絶賛する料理長”ルイス”のいる店だった。

6歳のシャオイーとの生活に悪戦苦闘するカイチーだったが、ひょんなことからズージエにシャオイーの髪の乾かし方を教わることになる。1人より2人でいるほうが楽しいと主張するズージエに対し、カイチーは1人が好きだと言い張るのだった。ある日、フィガロ・キュイジーヌに1人の男性客が訪れる。その客は料理の説明をさせたあげく、メニューに載っていないポテト料理をリクエストする。ラーシュエンはこの客の料理をカイチーに作るよう命じるのだった。

ズージエの料理の手柄を奪ったラーシュエンに不満をぶつけたカイチーは、ラーシュエンを怒らせてしまい、ズージエと”フランス料理大会”へ参加し、実力を示すよう迫られる。そして大会に入賞しなければ店を辞めることを約束させられるのだった。カイチーはレストランの窮地を救ったズージエにごちそうするため、いきつけの店にズージエを誘うが、そこにいたのはカイチーの父親だった。酒に酔ったカイチーの父親はカイチーに手を上げ、金の無心をするのだったが…。

ラーシュエンの兄であるハオウェイは、偶然にもカイチーの大学時代の友人だった。2人はケンカ別れをしたまま長い間、会うことはなかったが、ハオウェイは態度を一変させたカイチーに疑問を持ち続けていた。ラーシュエンからカイチーの居場所を聞き出し、家を訪ねるハオウェイ。ちょうどその時カイチーが倒れ、ハオウェイはカイチーを介抱する。一方、ズージエとルイスが同一人物であることを知ったラーシュエンは、カイチーがズージエの助けを借りて、料理大会で入賞することを恐れ…。

“フランス料理大会”の課題は鯛のムニエルだった。ズージエは何の変哲もないメニューに悩むカイチーを、無理やり植物園に連れていく。キュウリやハスの自然の配色にインスピレーションを受けたカイチーは、翌日からズージエとソース作りに励む。一方のラーシュエンは、カイチーがズージエのアドバイスを受けることに脅威を覚え、店の厨房を勝手に使わないよう言い渡す。そして自分の兄がチェン・ハオウェイであることを明かし、二度と兄に近づくなと忠告するのだった。

カイチーは客ともめたバオチュウのヤケ酒に付き合うが、シャオイーのお迎えを忘れたことを思い出し、急いで居酒屋をあとにする。そこへズージエが現れ、カイチーたちを無事に送り届けるが、カイチーはこれ以上自分に干渉するなと冷たく突き放す。一方、料理長のイカサマのおかげで副料理長になれたと知ったラーシュエンは、自分の名誉のためにも”フランス料理大会”への出場を決意。負ければ副料理長の座を譲る代わりに、カイチーが負ければ店を辞めるよう条件を出すのだった。

人に依存することを嫌い、ズージエと距離を置こうとするカイチーだったが、優しく手を差し伸べてくれるズージエに、次第に心を開いていく。そして、人を信じられなくなったのは、父親の借金がもとで幼い頃から友に裏切られてきたせいだとズージエに告白する。一方のズージエもまた、暗闇が怖い理由をカイチーに打ち明けるのだった。心の距離を縮めた2人は、”フランス料理大会”の予選に出場し、ラーシュエンのチームと共に見事な料理を披露する。

カイチーとズージエ、ラーシュエンと料理長がそれぞれ料理大会の決勝で使う台湾産の食材を市場で調達してから店に出勤すると、そこへオーナー夫妻がやってくる。息子のズージエに会うために店に来たのだが、彼が料理長たちと一緒にいたため、急遽、決勝に駒を進めたお祝いの昼食会と称して4人を自宅に招き、オーナー自らが腕をふるうことに。オーナーが作った料理に舌鼓を打つラーシュエンと料理長だったが、カイチーは出された料理を目にして…。

運命の”フランス料理大会”決勝戦の日、審査員としてチェン・ハオウェイが招かれていた。調理開始時間になっても会場に姿を現さないズージエを心配するカイチーだったが、ふとしたことから過去の記憶がよみがえり、ズージエが実の兄から監禁されているのではないかと疑う。会場を飛び出してズージエの実家に向かったカイチーは、無事にズージエを助け出し会場に戻ってくるが、残りの調理時間は10分。そんな中、ズージエは臨機応変に10分でできるフルコースを考案し…。

料理大会でラーシュエンに負け、約束どおり店を辞めようとするカイチーだったが、カイチーの実力を認めるラーシュエンと料理長に引き留められ、店に残ることになる。そしてカイチーは、ズージエが自分の幼なじみであり、尊敬するシェフのルイスだと知り、うれしく思う一方で、ズージエがそれを黙っていたことがしゃくに障り、ズージエにわざと冷たい態度を取るのだった。そんな中、ズージエはカイチーに機嫌を直してもらおうと必死になるのだったが…。

ズージエはカイチーが好きなマンガの作者のサイン入り限定本をゲットしようとクイズに参加する。だが1問も答えられず、マンガは全問正解したハオウェイの手に渡ってしまう。限定本を手に入れたハオウェイだったが、カイチーにどんな顔をして会いに行けばいいか分からず、マンガをファンサイトで売りに出す。するとすぐに買い手がつき、翌日、ハオウェイ自身が届けに行くことに。指定された住所に行くと、そこは妹のラーシュエンが働く店だった。

ダージーは店を訪れた日本人女性、愛子に会いに行く。彼氏から逃れたがっている愛子に、ダージーはできるだけ力になると約束するのだった。そんな中、料理大会の優勝を祝してオーナーが激励のパーティーを開くという知らせが来る。スタッフは全員、正装して会場に現れるが、中でも美しくドレスアップしたカイチーに男性陣は目を見張る。そんなカイチーをダンスに誘うズージエ。一方、ラーシュエンはオーナーとの会話から、ズージエがオーナーと親子ではないかと気づき…。

大学時代に自分の父親がハオウェイに借金をしたことを聞かされたカイチーは、それを知らずにハオウェイに冷たい態度をとり、彼を傷つけてしまった自分を責める。そんなカイチーを心配して元気づけようとするズージエは、次第にカイチーに対する自分の気持ちの変化に気づく。一方、ハオウェイもまた、カイチーが借金のことを知らずにいた事実を知り、カイチーを誤解していたことを悔やむ。そして再び友達として始めたいと告げるのだった。

カイチーと仲直りしたハオウェイは、その日のうちにカイチーをランチに誘う。2人の和解を知ったズージエは、平静を装うも内心穏やかではなく、カイチーにハオウェイをどう思っているか探りを入れる。一方のハオウェイも、カイチーとズージエの関係を気にするのだった。そんな折、昼休みを終えたダージーが負傷してレストランに戻ってくる。実は日本人女性を夫から逃がそうとしたところをヤクザ連中に襲われてしまったのだ。翌日、そのヤクザたちがレストランを訪れて…。

ハオウェイとの友情を取り戻したいカイチーと、カイチーをずっと思い続けてきたハオウェイ。カイチーの前に頻繁に現れるようになったハオウェイは、カイチーの心をつかむため、かいがいしくカイチーの世話を焼く。一方、次第に距離を縮める2人の様子を見て嫉妬するズージエ。兄との約束を守るため、台湾を離れなければならないズ-ジエは、自分の気持ちをカイチーに告げることができずにいた。そして、ズージエのカイチーに対する思いを知ったラーシュエンは、ズージエに自分の気持ちを伝えるのだったが…。

たとえ台湾を去る日が来るにしても気持ちは伝えようと、カイチーに告白する決意をしたズージエ。マカロンや風船を用意し、カイチーを待つズージエの目の前で、カイチーは突然現れたハオウェイと共に出かけてしまう。告白のタイミングを逃し約束を破ったカイチーに怒るズージエは仕事中、大人気ない態度をとりカイチーにあたる。いぶかしく思ったカイチーはズージエを問いただすが、うまく気持ちを伝えられないズージエはいきなり…。

カイチーはズージエに突然キスされ、戸惑いながらも、ズージエのことが気になり始めている自分の気持ちに気づく。一方、ズージエは、ひょんなことからカイチーの自分に対する思いを知り、思い続けてきた女の子が、実はカイチーであることを本人に告白。2人は互いの思いを確かめ合うのだった。そして、台湾に残ることを決意したズージエは、兄に約束を破ることを許してほしいと告げるが、兄から返ってきた言葉は…。

互いに思いを確かめ合ったカイチーとズージエは、海洋博物館で初めてのデートを楽しむ。ズージエの優しさに包まれ、時間が止まればいいと願うカイチーだったが、幸せは長くは続かなかった。妹のラーシュエンから、ズージエがもうすぐ台湾を去ることを聞かされたハオウェイが、怒ってズージエの歓迎会に怒鳴り込んできたのだった。事実を知ったカイチーはショックを受け、ズージエを責めてその場を飛び出してしまう。

ズージエに裏切られたと思い、腹を立てたカイチーは居酒屋で酒を飲み、うっぷんを晴らす。何度も話し合おうとするズージエに対し、カイチーはなかなか素直になれず、彼を突っぱねてしまう。そんなカイチーにハオウェイは、自分のような後悔はしてほしくないと、ズージエと話し合うことをすすめる。ハオウェイの助言もあり、カイチーはズージエの話を聞こうとするのだが、その途中ズージエの兄、ズーシャンがレストランに現れて…。

ズージエがオーナーの息子と知って、態度が変わる料理長たち。ズージエはカイチーと仲直りするためにも台湾に残る決心をし、両親に伝える。大喜びの両親を見て心中おだやかでない兄のズーシャンは、ズージエの車で事故を起こす。警察署に同行したカイチーは、警察官とズージエの会話から、過去に酒で問題を起こしたのはズージエではなくズーシャンではないかと思い至る。ズーシャンは病院に運ばれ、両親にすべてがばれてしまう。

ズージエの苦しみを知ったカイチーは、彼を支えていくことを決意する。そしてズーシャンの左手は回復の余地があるのではないかと思い、いつまでも左手を盾に家族を苦しめるなと、ズーシャンに説教するのだった。そんな折、テレビ局からフランス料理大会で優勝した料理長とラーシュエンの特番を撮りたいとオファーが来る。ズージエはその特番で自分と組み料理長チームと料理対決をしないかと、ズーシャンに持ちかける。そしていよいよ収録の日、ズーシャンを待ち続けるズージエだったが…。

料理長たちが取材を受けるテレビ番組の中で、兄のズーシャンと組んで料理長たちに料理対決を挑みたいとハオウェイに申し出たズージエ。その真意は、兄と一緒に厨房に立って仲直りをすることにあった。そんなズージエが料理対決に選んだ料理は、昔、兄弟を仲直りさせるために母が作ってくれたフレンチトーストだった。子供の頃、一生、仲良しの兄弟でいると約束をした時の気持ちを思い出したズーシャンは、ズージエを許す決心をするが、そんなズーシャンの身に、思いもよらぬ出来事が…。

誘拐犯によって連れ去られたズージエの兄、ズーシャンとカイチー。後を追ったズージエとラーシュエンも巻き込まれてしまう。誘拐犯の1人はカイチーの父、チンシーだということにカイチーだけが気づく。その後、カイチーたちは救出されるものの、ズーシャンの行方は分からぬまま。やっと仲直りできた兄を連れ去られ、悲しむズージエ。一方のカイチーは父親が犯人だと正直に打ち明けるべきか悩み続けるが、ついに決心をして、事実を伝えようとズージエの家を訪れる。

父親がズーシャンを誘拐した犯人の1人だと判明し、ズージエやその家族に顔向けできなくなったカイチー。店を去る決心をするが人手不足のため、入院中のラーシュエンが復帰するまでは勤めることになった。落ち込んでいるカイチーの姿を見て、心配した同僚たちは、かつてズージエがカイチーに捧げた歌を歌って励ますのだった。一方ズージエは、オーナーである父が過労で倒れ、いまだ目覚めない兄ズーシャンの代わりに社長代理として働くことになる。

カイチーはラーシュエンが戻ったため店を辞めるとズージエに告げるが、ズージエは断固として許そうとしない。そんな中、バオチュウの元夫が現れ、食べたステーキで妻が食中毒になったと訴える。ステーキを作ったカイチーは責任を取って店を辞め、祖母の暮らす故郷へと戻ってしまう。バオチュウの元夫から賠償を求められたズージエたちは、カイチーを店に連れ戻すために、食中毒というのが実はウソだったと証明する。

食中毒を起こした責任を取ってレストランを辞めたカイチーは、ズージエと距離を置くために故郷へ戻る。そんなカイチーを心配したハオウェイは、カイチーのもとを訪れ、彼女をそっと見守るのだった。一方、食中毒がウソだったことが明らかになり、ズージエもまたカイチーのもとを訪ねて店に戻るよう促す。初めは頑なに断っていたカイチーも、自分を説得しようと、遠くから通い詰めるズージエの体を心配して台北に戻る。

ケガの後遺症で味覚を失ってしまったラーシュエン。自暴自棄になっていたラーシュエンのために、ズージエが味覚を取り戻す特訓を始める。だが味覚を失ったのは自分の父親のせいであり、忙しいズージエに任せてはおけないと責任を感じたカイチーが、ラーシュエンの特訓を引き受ける。なかなか真剣に特訓を受けてくれないラーシュエンに手を焼くカイチー。そんな中、ハオウェイがカイチーをある場所へ連れていく。なんとハオウェイは自分の店を開こうと計画していたのだった。

ただの友達になりたいというカイチーに、ゲームに勝ったら言うことを聞くと言うズージエ。腕相撲で勝負するが、ふいにキスされてズージエは負けてしまう。カイチーにズージエを好きな理由を問い詰めたラーシュエンは、安らげる関係がいいと聞き、料理長を思い出す。そして自分の誕生日にズージエとカイチーをもてなし、捨て身で告白するのだった。そんなラーシュエンを見て、カイチーは何も言えない。ズージエに拒絶された傷心のラーシュエンは…。

カイチーの父親がズーシャンの命を救ったことを知ったズージエ。カイチーとやり直したいと思う一方で、ズーシャンの意識が戻らないことに責任を感じているカイチーが、決してそれを望まないだろうと考えるのだった。そんなズージエにハオウェイは、カイチーとの料理対決を提案する。提案に乗ったズージエは、自分が勝った時は、2人でやり直すという条件をカイチーに承諾させる。3戦の対決をすることになった2人に出された最初の課題は”対戦相手を夢中にさせる料理”だったが…。

誕生日の夜以降、料理長に無視されていたラーシュエンは、次第に料理長の存在が気になり始める。そして料理長のお見合いの様子を目撃したことで、自分が本当は料理長が好きなのだと気づく。見かねたハオウェイは料理長の心を取り戻すため、カイチーらを巻き込んで、ある作戦を実行するのだった。一方、料理対決初戦に向けて、相手の好物を探り合うカイチーとズージエ。ついに迎えた初戦、それぞれが相手を夢中にさせる料理を作ることができるのか?

料理対決2回戦の課題”最も温もりを感じる料理”のメニューに悩むカイチーとズージエ。そんな時、店のお金を盗んだことがバレたシャオシューは辞職を決意する。お金を盗んだ理由を知ったカイチーとズージエはそれぞれ課題のメニューを決めた。そして対決当日、店にはある一行が到着する。一方ラーシュエンは、料理長が自分に対して冷たくなった原因を思い出し、再度カイチーに仲を取り持つよう協力を頼む。

料理対決の勝敗が決まる3戦目の課題は”人を幸せにする料理”だった。幸せになってほしい人を招待し、自分の作った料理でそのお客様を幸せにすることができたほうが勝ちとなる。カイチーはズージエの両親を、一方のズージエはカイチーを招待客に選ぶ。そして2人が選んだメニューは、どちらもカイチーが子供の頃にズージエの父親に食べさせてもらった思い出のベアルネーズソースを使った料理だった。最後に勝つのは果たして…。

対決のあと、恥ずかしさからズージエの手を振り払いキスを拒んでしまったカイチー。それ以来、ズージエからの連絡がない。気になりながらも素直になれないカイチーだったが、仲間たちは協力してくれないばかりか”おひとり様”になれたことを祝福さえしてくる。実はズージエが、カイチーに自分を好きだと言わせるために、みんなに協力を頼んでいたのだった。だが、それに気づいたカイチーは反撃に出る。果たして2人の恋の駆け引きの行方は?